ニイウス コー株式会社
ニイウス コー株式会社 (東証一部: 2731)
2007年9月26日(水) 午前10時
大手町 JAビル 9階ホール
開会時点の出席人数: 約450席の7割くらい
フリードリンク: ロビーで紙コップ入りのお~いお茶
事業報告: 会長
発言者: 10名
所要時間: 2時間39分
お土産: なし
金融・医療関係のシステム開発。筆頭株主は野村證券、役員はほとんど日本IBM出身。
2007年6月期は大幅減収、赤字計上、債務超過で無配転落。原因は医療サービス・ビジネスからの撤退による損失、金融サービス事業立ち上がり遅れによる減損会計適用、その他事業再編に伴う損失とのことで、冒頭まずこの点につき陳謝。医療部門への進出は2004年7月で、当初は順調だったが、2006年4月の医療制度改革で電子カルテに対する補助金が廃止され、病院への売り込みが困難になったため撤退を決断した。上場を維持するため10月下旬にも臨時株主総会を開催して、ロングリーチグループとフェニックス・キャピタル株式会社から出資を受け入れ、経営陣も一新して再建に取り組むことになった。今回唯一の議題はそれまでのつなぎとして現役員5名のうち2名が退任、臨時総会までは残り3名で経営にあたることにつき承認を求めるもの。
発表された出席人数の議決権行使書数が、総議決権の48%程度であったため、総会が成立していないのではないかともめる。会社側は定款の定めによる定足数は3分の1なので問題ないとして、強引に議事を進めたが、定款の該当条文を読み上げろとの株主の要求には応じなかった。
--株主の全部の疑問にこたえるまで質問を打ち切らないことを約束せよ。
「誠意を持って対応するが、議事進行にあたっては議長の指示に従ってほしい。」
--野村、IBMが支援している企業がなぜこんなに業績悪化したのか。取締役、監査役は私財を提供しろ。
「役員、監査役は昨年度の報酬を12%カットした。留任する3名の役員は交代まで無報酬で勤める」
--株価は10分の1以下になったのに報酬のカットはたったの12%か。
--当社の役員は高級住宅地の社宅に住んでいるといわれているがどうか。
「役員用社宅は平成16年に6戸購入したが、今年3月経営再建のため全部売却、8,900万円の利益を得た。所有期間中のランニングコストは約9,400万円だが、すべて役員から回収したので、この件で会社に損失は発生していない」
--会長、社長が持ち株を売っているといううわさがある。
「上場時にも売却しておらず、創業当時の借金を返済する必要もあったので今年3月の公募増資の際に一部売却した。その後の異動はない」
--業績悪化で貴重な人材が流出しているのではないか。
「現在社員850名のうちシステムエンジニアが450名、営業が100名であるが離職率は年7%程度、一連の決算で急速に流出している事実はない。当社の人材は顧客からも高く評価されている」
--IBMと野村総研が持ち株を売却した理由は何か。
「当社はIBMと野村総研各35%の出資で設立されたが、その後いずれもすべて売却された。IBMは米国IBMの方針で上場会社の株式を保有しないことになっているからと聞いている。総研の分は一部野村證券が肩代わりしてくれている」
--有価証券評価損の内容は。
「赤字を出したある銀行系システム会社であるが、非上場なので会社名は公表できない。赤字は一時的なものと考えている」
--ファンドとの交渉経緯は。
「10社ほどに声を掛け、最も既存取引先の利益を損なわない先を選んだ」
--医療サービス・ビジネス部門は今後売却するとのことだが、受け入れ先は。
「データセンターの運営を行っているところだが、今ここで社名は公表できない」
あまりにも短期間に急激に業績が悪化したため、粉飾疑惑を口にする株主もいたが、監査役は否定。
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