10ー22 ぴあ株式会社 (東証一部: 4337)
第37回定時総会
2010年6月26日(土) 午前10時
品川インターシティホール
金城の出席状況: 初めて
議決権を有する株主数: 21,037名
開会時点の出席人数: 座席数約620の5割くらい
フリードリンク: 休憩時間にランチボックス(サンドイッチ、
クッキー、オレンジジュース入り)と
ミネラルウオーター
事業報告: 社長(スライド併用)
総会の後: 休憩時間にロビーで役員との懇親会
その後ホールでPFF(ぴあフィルムフェスティバ
ル)スカラシップ最新作品「川の底からこんにちは」
上映会
発言者: 12名
所要時間: 2時間16分
お土産: ぴあ 7月1日号
夏ぴあ 首都圏版
電子チケット販売最大手。2010年3月期は減収、3年連続赤字、無配継続で、冒頭全役員が起立して謝罪。情報誌部門の不振が原因かと思いきや、出版事業はコスト削減や出版点数、配本の絞り込みで収益性がやや持ち直し(営業利益黒字化)、逆に国内ライブエンタテインメント市場の冷え込みで、主力のチケット販売が期の後半大きく落ち込んだのが響いたらしい。セブン&アイから出資、役員を受け入れ。
--会場受付で招集通知を配っているが、事前に郵送されたのを持参している人も多いので、全員に渡す必要はなく、希望者だけでいいのではないか。経費節減といいながら十分な意欲が感じられない。
「おっしゃるとおりなので検討させていただきたい」
--黒字化には経営のスピードが必要だ。検討しますではなく、即実行しますと回答してほしい。
「実行を約束します」
--セブン&アイとの業務提携効果は?
「ファミマからセブンイレブンに移ることで、チケット受け取りの窓口店舗が5,000店も増える。チケット以外の商材開発も考えている。セブン側にとっても、物からサービスへというメリットがある」
--チケットが紙である必要はない。ケータイなどペーパーレスも考えるべきだ。
「以前トライアルにやったことがあるが技術的に少し早すぎた。ICカードを使って入場する方法なども検討している」
--チケットのすそ野を広げるために、小さなイベントもうまく取り込んでいくような取り組みが必要ではないか。
「そのとおりである。雑誌ぴあは創刊のときからマイナーなものも扱う方針であった。競合他社と比べればかなりやっている方だと思う」
--チケットの売上が前期の後半から落ち込んだのはなぜか。
「興行を企画してから実行されるまでのタイムラグによる。景気が悪くなり、冠スポンサーがつかないなどの理由で興行ができなくなったりする影響が後半から出てきた。期の前半は個人消費が不振だった割にエンターテインメント市場は落ち込まなかった。
食費や生活費を切りつめても、好きなアーティストの公演にお金を使うという傾向は続いている」
--チケットの値段を決めず、入札方式によるオープン販売を行ったらどうか。話題性があり、会社のイメージアップにもなる。
「ユーザーニーズがあることは分かっており、オークションを否定するものではないが、チケットを仕入れて販売する立場としては、ダフ屋行為を助長するようなやり方には消極的にならざるを得ない。以前マドンナ公演のプレミア席について、主催者側が中心となってオークション形式で販売したことがあったが、今後もこのような形で行われることはあるのではないか」
--ぴあ総合研究所の活動を休止するそうだが、研究部門から完全に撤退するということか。
「別会社の形をとっているが、ぴあから業務委託費を支払ってやってもらっていた。シンクタンク事業の黒字化は困難なので、グループ全体の黒字化達成のために断腸の思いでいったん3月で休止した。ただ会社の清算は当面行わない」
--今期(11年3月期)予想が減収なのに黒字化する理由は。
「セブン&アイとの提携によるプラス効果もあるが、コスト構造の見直しを行って、不採算部門に大なたを振るうからである。
人件費の削減を含めてコストを10億絞る。役員の報酬は社長が50%、常勤役員30%、社外役員20%カットしている」
--資本金、資本準備金の額を減少して、その他資本剰余金に振り替える議案が提出されているがなぜか。
「今期の黒字化が前提だが、利益剰余金のマイナスを消して、配当可能な環境を作るためである」
長時間総会だが、議長が丁寧に答弁し、質問を途中で打ち切ることなく、出尽くすまで待ったからであり、特に荒れたり、もめたりしたという印象はない。
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