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2018年11月21日 (水)

総会家金城 番外編 その7 事業報告

総会家金城 番外編 その7

事業報告

 株主総会の目的事項は報告と決議である。剰余金処分、取締役選任等の議案に対して株主の承認を取り付けるのが最終目的ではあるが、その前提として報告事項(監査報告と事業報告)がある。

 監査報告は、監査法人と監査役会の報告書に基づいて、常勤監査役が行うのが普通。事業報告は通常、議長の仕事だが、他の役員、社員に命じて行わせる場合もある。某TV局の総会ではアナウンサーが担当しており、大変聞き取りやすくてよかった。しかし最近では肉声による報告そのものが極めて少なくなり、多くの場合「株主様によりよくご理解いただくため」と称して、事前に用意した録音とスライドを使用することが多い。時には音楽入りの映像という豪華版もある。

 これをもしプロに作成依頼すると結構高くつくようで、某社の社長が「議長が自分でしゃべってくれれば100万円助かるから」と役員会で反対されて作れなかったとぼやいていた。そこでごく一部ではあるが、いかにも金を掛けた事前の録音であるかのごとく見せかけて、実はひそかに舞台裏のマイクの前で社員が読み上げている例もあるような気がする。トチると、ばれてしまうのがご愛嬌。

 ところで報告の内容だが、事前に送付された招集通知に記載された「事業の経過およびその成果」と「対処すべき課題」の2項目をそのまま読み上げることが多いのは一体どういうわけだろうか。ついうっかりあらぬことを口走って突っ込まれるよりは、練りに練ったうえで印刷に回した文章をそのはま読み上げておく方が無難だと思っているのかもしれないが、これは総会を形骸化し、つまらなくする原因ではないか。特に滑稽なのは「事業の経過と成果」のみ録音を用い「対処すべき課題」の方はより重要と考えてか、議長が自ら行う例が結構あるが、それがまた報告書の棒読みだったりすると一体何故?と疑問に思ってしまう。もちろん中には議長が自分の言葉で自社の現状と将来のビジョンについて、じっくりと語ってくれる総会もある。

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